移植前の寛解導入療法としてレナリ卞マイドと大量デキサメタゾンの併用療法を施行したPOEMS症候群

摘要

POEMS症候群では多発性骨髄腫に準じた治療が行わ れ，特に自家末梢血幹細胞移植（自家移植）が神経症状 の軽減や予後の改善に有効と報告されている。また近 年，新規治療薬としてプロテアソーム阻害剤や免疫調整 薬が登場し，多発性骨髄腫の治療選択肢は広がっている が，POEMS症候群においても投与例が報告されてい る。今回我々は，POEMS症候群に対する移植前の寛 解導入療法として，レナリドマイドと大量デキサメタゾ ンの併用療法（LD療法）を施行することにより迅速か つ十分な治療効果が得られ，また安全に自家移植を施行 し得た症例を経験したので報告する。