医学シミュレーションと地域医療の安全

摘要

日本の大学における医学シミュレーションの普及は欧米に比べて遜色ないほど進んでいるが，多くの施設では運営経費の確保に問題を感じている．シミュレーショシ教育は単に学内の学生や職員を対象とするだけでなく，地域の医療者に対する技術的継続教育機会として重要な役割を担っているが，現在の運営形態ではそきまで十分に配慮したシミュレーシヨン教育はなかなか実践できてない．地域の医療従事者の能力を高めることは，地域の医療安全を支える基盤である．この基盤を構築するためにシミュレーションセンター/ラボは，大学の私的施設がら地域の公的機関としてその位置づけを変える必要がある．しかし，そのためには便益を享受する主体どうしのコスト·ンェアの実現か不可欠である．