再生医学とリハビリテーション医学

摘要

再生医学,再生医療は21世紀の最先端医学·医療として注目を浴びている.従来,再生が不可能であると考えられてきた中枢神経系においても神経再生が可能であることが報告され,その元とされる神経幹細胞に関する研究が盛んで,これを用いた移植が注目されている.脊髄損傷やParkinson病などでは実際に動物レベルでの移植が行われ.機能回復が得られている.今後.神経幹細胞の臨床応用に関して,倫理面を含めて神経幹細胞を細胞移植のドナーとして用いるにあたって.その供給源をどこに求めるかなどいくつかの問題がある.一方,リハビリテーション医学は二次的な障害の予防に努めるとともに,障害をもった患者の運動や学習によって得られたデータや経験をもとにして,再生医学·医療に貢献できるものと考えられる.