骨髄異形成症候群に対するレナリドマイド療法

摘要

骨髄異形成症候群（MDS）の自然経過を変えるような治療法としては造血幹細胞移植以外には有効性の確立した方遠か長らく見出されなかったが，近年の分子標的療法の発展に歩調を合わせるように，MDSの新規治療法か欧米を中心に開発されてきた．なかでもサリトマイト誘導体てあるレナリドマイドは5q染色体異常を呈するMDSを中心に赤血球数回復効果のみならず異常核型までも正常化する症例が続出して，もっとも注目されている薬剤のひとつであるレナリドマイトのMDSにおける標的分子はまだ明らかでないか，治療反応性を通して逆にMDSの発症機序の解明につなかるかもじれない．本薬剤は今後の低リスクMDS治療の中核を担うものと期待される．