'出会い系'で失敗しない方法！？…ただし軍白鷺相互作用検出法のハナ

摘要

多くのゲノムプロジェクトが完了しつつある昨今，未知の遺伝子（および，その産物である蛋白質）の機能研究の重要性が増しつつある．蛋白質が生体で多彩な機能を担うことができるのは，蛋白質がほかの生体分子と"特異的"に"相互作肝'することができるからである．つまり．蛋白質の機能解析の最初の一歩は，その蛋白質が"何に"結合するかを同定するところからはじまる，といっても過言ではない．今回は，1989年にFeldsらが発表した酵母ツーハイブリッド法（yeast two-hybrid sysem ; Y2H）と，その改良嵐　とくに，哺乳動物細胞をもちいた哺乳動物ツーハイブリッド法（mammalian two-hybrid system ; M2H）を原理とするキットについて紹介する．詳細はそれぞれの解説にゆずるとして，キットを選択するときのめやす代わりにその原理について分精してみた（下）．真核生物の転写活性化機構．宝白質の轍訳後修飾（ミリストイル化）とRasによる細胞増殖シグナル伝達、ユビキチン経路，などなど、これらキットの原理を学ぶことが，広範な分子生物学そのもののよいイントロダクションになっていることがみてとれる．