64列マルチスライスCTを用いた冠動脈造影検査における前処置としてのニトログリセリン貼付剤の有用性の検討

摘要

近年，心臓領域のCT（computed tomography）の進歩は著しく，特に64列マルチスライスCTでは，冠動脈病変を0．3mmボクセルという高分解能で表示·診断できるようになり，冠動脈CTの陰性的中率は98～99％と極めて高いことが特徴である。このような高い的中率を維持するためには，良好な冠動脈画像を得ることが重要である。 そのためには最適な装置設定，造影剤の投与法，撮影のタイミング，患者の息止めによる協力が必要であり，さらに冠動脈を十分拡張させて撮影することも重要なポイントである。