検診の胸部X線写真で異常を指摘されて来院された方に，精密検査としてどのような検査をしたらよいか教えてください．

摘要

毎年，検診の時期になると，胸部X線写真で異常があり，精査が必要との診断通知用紙を持参して来院する患者が多くなる．異常所見は，間接撮影の結果である場合と，直接撮影の結果である場合とがある．直接撮影の場合でも，通常は正面（P－A）撮影のみの場合が多い．また，異常陰影の種類も実に多彩で，銭型陰影（coin lesion）·腫瘤状陰影·空洞陰影·限局性浸潤陰影·びまん性浸潤陰影·多発結節性陰影·小粒状陰影·スリガラス状陰影·肺野透過性亢進·肺門リンパ節腫脹·胸膜肥厚·胸水貯留·肺過膨張所見·無気肺所見などがある．