ストレスの見つけ方,聴き方

摘要

ストレス関連疾患の診断と治療に当たって,背景にあるストレスに患者が気づき,医師に打ち明け,医師が共感的にそれを聴くこと.あるいは患者と医師がストレスを共同して見つけることが最も重要なプロセスである.したがって,プライマリ·ケア医にとって「ストレスの見つけ方,聴き方」は必須のスキルである.話を伺う治療者の態度では,患者が待合室にどのような様子でいるのかを観察することから始め,安心できる医師一患者関係を形成するように崇め,いま治療関係のどの段階にあるのかに注意を払う.などの点が重要である.具体的には.主訴に関連してストレス状況の有無を聴くとともに,ストレスに関連した周辺症状を聴き,医療機関などの受診歴,既往歴と家族歴,生活歴を尋ねるときにストレスの情報を得るように工夫を行うことが必要である.