ドクターヘリ運航と課題

摘要

これまでの救急医療は患者が医療機関を受診することによって医療が開始されていたが，ドク夕一ヘリの導入により病院前の救急現場からの医療が開始されるようになってきた.このドク夕一ヘリ事業の開始からこれまでの8年間のドク夕一ヘリ運航施設の增加状況や出動件数の急激な増加がこの有用性を物語っている.全国のドクターヘリ運航（21力所）の21年度の出動状況をみても，とくに緊急を要する心筋梗塞，脳卒中，重度外傷などの要請が多くを占めていることより，救急医療用へリコプ夕一の機動力を駆使したドク夕一ヘリ事業の全国的な展開がもう間近に迫っているものと思われる.