骨折は小さく開創し髄内釘固定

摘要

今から約20年前は，骨折の内固定はAO法による治療が盛んであった.AOとはスイスの骨折内固定の研究機関であり，ドィッ語でArbeitsge-memschatt iur Osteosynthesefragen,英g吾ではASIF {the association for study of the problems of Internal Fixation)という.AO法では，長管骨骨折は骨折部を露出して正確に整復し，プレート（DCP ： dynamic compression plate)やlag screwを用いて骨折部が密着するように圧迫をかけて固定した.X線学的には大変美しく，ほとんど仮骨形成なしに治癒することもある.その理論は理路整然としており，力学的にもよく理解できるものであった.ところか仮骨が不十分なため抜釘後に再骨折がしばしば発生した.