呼吸する建材で健康な病院に 化学物質過敏症や臭いの対応

摘要

化学物質の長期微量曝露による生体異物反応は神経，免疫，内分泌系という生物の内部環境や真の環境に影響を与え，化学物質過敏症，環境ホルモンとして現れた．その原因は現在の経済の石油化学を基にした自動車に依存する大量循環打消費経済にある．現在，世界は4％の経済成長を同時に続け，グローバル化によって一次産品市場の高騰，石油など資源の枯渇,コスト人間の地球の自然環境による浄化能力を超えた消費,生態系の破綻，人口問題とさまざまにでてきた．石油化学文明は環境因子を原因とする現代病として生物の内部一外部環境の境をあいまいにし，産業の環境に現れ,知の細分化の弊害を明らかにした．専門化された知は局地的技術論に陥り，全体の議論が見えない．医療では治すと癒す機能が求められる病院で，土壁にかわる呼吸する建材に注目し健康な病院介護環境を考えてみた．