治打撲一方服用による酸化度·抗酸化力の変化について

摘要

治打撲一方を服用した場合の酸化ストレス度と抗酸化力を測定し，経時変化について検討した。健常人20例に治打撲一方7.5 g/曰を3曰間服用させ，服用直前と服用72時間後に酸化ス卜レス度（d-ROMsテス卜）と抗酸化力(OXY吸着テス卜）を測定した。酸化ス卜レス度について服用前後で有意な変化はみられなかった。一方，抗酸化力は服用直前と比べて服用後には有意に低下した（p = 0.0290)。服用中に副作用のため，中断した症例はなく，肩こり·便通·打撲痛などの改善といった好反応は6例にみられた。特に好ましい反応がみられなかった14例については，服用後に治打撲一方は酸化ス卜レス度，抗酸化力ともに有意に低下させた（P= 0.0279, p = 0.0413)。治打撲一方は体内の抗酸化力を動員して病態改善に寄与する可能性が示唆された。