のどはなこ（喉鼻粉）-仲景方からの創薬－

摘要

"のどチタの風邪"といえば、藤平健先生の麻黄附子細辛湯を思い起こす。昭和46年から約10年間、『漢方の臨床』誌にも時々登場している。先生の自験例はいつも面白く、麻黄附子細辛湯もその一つである。自験例は客観性に欠けると思われがちだが、それでは主観的な経験は誤りを犯し易いかといえば、それは逆である。自験例から処方開眼に至ることは往々にしてある。『傷寒論』に厳密であった先生が、麻黄附子細辛湯は、のどテクの風邪には老若男女を間ゎず、約6割に効果があるとか、肱が浮の場合もあるなどの。訣を創り出したのは興味深い。