気管支喘息患者の喫煙状況と救急受診

摘要

緒言：気管支喘息患者の喫煙状況と救急受診との関連について調査した.対象：2005年に当院呼吸器内科または救急外来を初診した気管支喘息患者.方法：初診時の喫煙状況，病歴，喘息症状および急性症状軽快後2007年7月末までの救急外来受診状況を診療録にて後ろ向きに調査した.成績：調査対象者198 名（男性40%，平均年齢49歳）の喫煙状況は現在喫煙者35%,前喫煙者18%,非喫煙者47%であった. 男女別·年齢別の喫煙率は男性41% (50歳以上27%, 49歳未満59%),女性31% (同13%, 50%)で若年女性の喫煙率の高さが目立った.初診時発作強度，入院の有無は喫煙者で高い傾向があつたが有意差はなかった.救急外来受診は現在喫煙者8.7%，前喫煙者8.3%,非喫煙者1.1%で，現在喫煙者は非喫煙者に比較して有意に高かつた（p<0.011).結語：気管支喘息患者の喫煙率は低くなく救急受診の因子となる