TRH－TSH系の異常による甲状腺機能異常症：甲状腺診療のピットフォール

摘要

甲状腺疾患の診療ほ、血中甲状腺ホルモンが低下するとTSHが上男し、逆に上昇するとTSHほ低下するというセントラルドグマに基づいて行われている。 血中TSH侶ほ、甲状腺ホルモンが正常範囲内で変動しても極めて敏感に反応し、生体における甲状腺ホルモンの状態を示す最も鋭敏な指標とされている。事実、この考え方でほとんどの症例に問題ほ生じない。 しかし、この理論は、視床下部一下垂体一甲状腺系に関与するすべての因子が正常に機能していることを前提としていることを忘れてほならない。 この機構の山田子に異常があったとしても予想もしない病態が生じ甲状腺診療のピットフォールとなる。