滋賀県内の診療所における男性尿道炎の診療実態調査

摘要

近年，性感染症の蔓延や性感染症原因微生物の薬剤 耐性化などの問題が注目されている.性感染症のうち 泌尿器科において診療機会の多い疾患はクラミジァ性 尿道炎と淋菌性尿道炎である.これら男性尿道炎 については，指定された医療機関からの定点観測報告 により発生動向が発表されているが，地域医療現 場，ことに泌尿器科以外の診療所における診療実態に ついてはほとんど把握されていないのが実状である. そこでわれわれは，滋賀県内の診療所における診療実 態を明らかにすることを目的としてアンケート調査を 施行し，興味深い結果を得たので報告する.