高血圧治療ガイドラインにおける生活習慣の修正と降圧薬療法のポイント

摘要

本邦では約4，000万人が高血圧に罹患していると考えられており，高血圧は生活習慣病の外来診療において最も頻度の高い疾患である。本年，『高血圧治療ガイドライン2009（JSH2009）』が刊行された。その中で，従来の高血圧患者に対する生活習慣の修正や降庄英治療のみならず，国民全体が高血圧の予防のために生活習慣の修正に取り組むことが重要であるとしている。この考えは，今回の特集である『ストップ·ザ生活習慣病』を実践するうえで重要なアプローチの手段である。本稿では，JSH2009における治療対象と降庄目標，生活習慣の修正，降庄薬治療のポイントについて概説する。