EBウイルス慢性活動性EBウイルス感染症の治療

摘要

慢性活動性EBウイルス感染症（SCAEBV）はその経過中にEBV－HLHを合併したり，蚊アレルギー（蚊刺過敏症）を合併することが少なくない。いずれも，これまでEBウイルス特異的免疫能の異常が発症要因としてあげられてきた。 しかし，本症におけるEBウイルス感染細胞はT細胞あるいはNK細胞であり，感染ウイルスは単ないし少クローン性であること，T細胞受容体遺伝子の再構成，患者の約50％には染色体異常が観察されることなどが報告され，本症はT/NK細胞リンパ腫/白血病に分類されるべき疾患（T/NKリンパ増殖症T/NK－LPD），蚊刺過敏症はNK細胞リンパ腫/白血病に分類されるべき疾患（果粒リンパ増殖症GLPD）と認識されるようになってきた。