内科医における臓器別専門性，総合性， そして介護との連携強化への期待

摘要

私は，昨年3月約30年間奉職させていただいた東海大学(医学部循環器内科)を定年退職した。在任中は,学内外の方々をはじめ,循環器内科の先生，研究員，事務員，秘書の方々には大変お世話になりお力をいただいた。お蔭で，毎日を，教育，研究，診療に没頭できた。退職後も同大学非常勤教授ならびに海老名総合病院心臓血管セン夕一顧問を拝命し,週末には長女の開設する診療所の手伝い，加えて,社会福祉法人徳寿会理事長として特別養護老人ホームなど12事業所の経営や介護に関与している。実際，大学勤務時代より格段に患者さんや介護を受けている高齢者の方々と接する機会が増え,医師としてやりがいのある日々である。このような中で,大学に勤務した現役時代を含め，最近考えている内科診療の分化と統合あるいは介護との連携などを中心に思うままにつづってみたい。