千葉大学における肉眼解剖実習見学の指導担当制の導入とその成果

摘要

これまで，千葉大学では保健医療職教育機関から要請を受け，肉眼解剖実習期間内を中心に解剖見学の受入れを行ってきた．しかし，本学における教育力リキュラムの改変等により本講座スタッフの見学指導が困難な状況になってきた．そこで，見学指導の効率化をほかり，医学生と見学生相互のコミュニケーションスキルを訓練するというねらいも含め，医学生による見学指導担当制を導入した．本研究では，この指導体制の評価と今後の改善に向けての資料収集を目的に，見学の指導を担当する医学生および見学生に対してアンケート調査を行った．その結果，見学および見学指導による学習効果を確認したところ，見学生（124名）の9割が高まりを認め，指導学生（97名）においても自身の学習効果を7割が認めた．