子どもの健康と環境に関する全国調査について全国調査への期待診療現場からの提言

摘要

診療現場における治療指針や予防指導の内容を示すガイドラインがEvidence-basedで作成されるようになり、コホート研究やランダム化比較試験（RCT）の重要性が認識されるようになってきた。 しかし、本邦の臨床研究は（少なくとも演者の専門領域では）メーカー主導の治験を除けば、case reportやcase controI studyが大半を占めており、水準の高い臨床疫学のエビデンスの多くは欧米諸国のコホート研究やRCTbの知見に煩ってきた。ライフスタイルが異なる諸外国のEvidenceをそのまま受け入れる事に若干の疑問を感じつつ、目の前の患者にBest Evidenceに基づく診療を提供しようと現場の医師は葛藤している。