器械吻合器を用いた高位胸腔内食道胃吻合術 食道癌に対する食道亜全摘後の標準的再建術式として

摘要

開腹を先行し右胃·右胃大網動·静脈を茎とし胃を遊離後，右開胸下に胸腔内食道胃吻合を行う手技はIvor Lewis procedureとして欧米では知られている。 同術式は，元来は中部食道癌の根治手術として報告された。一方，我が国では食道癌に対する食道亜全摘後の標準的再建術式として従来は胃を用いた頸部吻合術が広く行われてきた。しかし，その吻合部位の高さは大半が鎖骨頭下縁レベルであることが多い。 大部分の症例は高位胸腔内吻合で再建可能なことが多い。