新しい抗てんかん薬-実証度から見た治療ガイドライン-

摘要

1990年以来米国では，8種の新しい抗てんかん薬が市場に出た。アメリカ神経学アカデミー小委員会は，治験結果の実証度をClassI～IVに分け，根拠に基づく客観的評価を試みている。 前方視的，無作為，盲検対照試験を実施したClassI論文ならびにCochrane報告と原著論文をもとに，現在わが国で治験が行われている4種の抗てんかん薬，gabapentin（GBP），lamotrigine（LTG），topiramate（TPM），levetiracetam（LEV）の効果と安全性について解説した。 GBP，LTG，TPM，LEV付加は成人の雉治部分発作，LTG，TPM付加はその単剤治療，GBP，LTG，TPM付加は小児の部分発作，TPM付加は特発性てんかんの強垣間代発作，LTG，TPM付加は症候性全般てんかんの発作に有効であった。しかし，これらの結果は各薬物の効果スペクトラムの全貌を伝えるものではない。