放射線を測る線量計測と放射線検出器

摘要

放射線?放射能はいまだに多くの人々から恐れられている。放射線についての知識をほ とんど持ち合わせていない人の恐怖感ゃ拒否の態度は拭い難いものがある。とくに福島第 —原発の事故以来，線量計を個人で使用する一般人も出てきているが，どれだけの知識を もって測定しているのだろうか。医療に従事する者として一般人の誤解を解くための最低限の知識と無意味な被曝を上手 に避けるための最低限の知識は持ちたいものである。特に放射線科医は画像診断?放射 線腫瘍学の専攻に関係なく主導的立場に立たなければならない。線量測定というとアレルギ一を起こす人もいるが，画像はもともと検出器（線量計）に到達したX線量の多寡を表示したものである。したがって画像診断医は画像化された線量分布の解析を生業としていると言っていいだろう。 本章では放射線を知る第1歩である放射線測定器について述べる。