「中国測絵史」編集委員会編,今村遼平訳:中国地図測量史

摘要

本書を机上に載せ.しばし感嘆した,というのが私の最初の感想である.これは中国測絵学会が 1989年から10年をかけて,数百人の測量·地図関係者を動員し,膨大な漢籍古典資料のうち,測量地図に関わる記述を読破して編*したものである.日本における出版名は「中国地図測量史」であるが,原本は「中国測絵史」全3巻で,そのうちの前2巻を翻訳して1冊としている.測絵は測量よりやや広い概念である.それだけに本文700ページに序·文献·註·前書き·訳者あとがきなどが加わつた重厚な大著である.