認知症とロコモティプシンドローム

摘要

要介護の原因として，ロコモティブシンドローム（口コモ）および 認知症は予防が急務な疾患である。一般住民を対象とした大規模臨床統合データベースROADプロジェク卜のデータ解析から，ロコモの原因疾患の一つである変形性膝関節症（KOA)の有病率を推定したところ， 男性42.096,女性61.596ときわめて高かった。一方，軽度認知障害（mild cognitiveimpairment: MCI)の有病率は男性5.1%，女性4.296と低かった。 3年間の追跡調査を行い，KOA発生の有無を目的変数とし，MCIの有無を説 明変数どしで，ロジスティック回帰分析を行ったところ，MCIはKOA発生の リスクを4.9倍上げていた。