400MHz帯インプラント通信における誤り訂正符号適用によるスループット特性向上の検討

摘要

インプラント通信となるカプセル型内視鏡ではリアルタイム画像伝送のために伝送速度の高速化が求められている．しかしながら，現在のカプセル型内視鏡は主にMICS（Medical Implant Communication Services）帯で運用されており，許容周波数帯域幅が狭帯域に制限されているため，リアルタイム画像伝送を可能とする高速伝送は実現されていない．これに加え，人体中を信号が伝搬することによる電波伝搬損や人体器官のシャドウイングによる通信特性が劣化するため，誤り訂正符号を用いた通信特性の劣化に対する対策も必須である．そこで本論文では，多値変調方式の採用により周波数帯域幅を広げることなく伝送速度の高速化を図り，誤り訂正符号の適用により人体器官のシャドウイングの影響を抑制することで，通信特性の改善を行うことを目的とする．そして，提案法の特性評価として，人体器官によるシャドウイング条件下におけるスループットの距離特性の算出による定量的評価を行い，提案法の有効性を示す．