シェアの後出しをする不正者に対して安全な効率のよい秘密分散法

摘要

本報告では，k／3人のシェアを後出しする不正者を検出，特定可能な効率的な効率の良い（k，n）閾値型秘密分散法を提案する．秘密のサイズを|S|，不正成功確率をεとしたとき，提案方式のシェア·サイズ|v_i|は，不正を検知可能な方式で|v_i|＝|S|/ε~3，不正者を特定可能な方式で|v_i|＝|S|/ε~kとなる．また，不正者を特定可能な方式は，シェアのビット長が全ユーザ数nに比例しない初めての方式となっている．提案方式は，シェアの後出しを想定していない方式であるCabello等の方式，及び尾花の方式をベースに構成されており，後出しを想定しない方式から後出しに対して安全な方式を構成する一般的な技術を示唆している．