2ホップTD－CDMAのための動的スロット割当アルゴリズム

摘要

近年，ADSLやFTTIIの普及によるインターネットのブロード′くンド化により，リッチコンテンツを扱うサービスが発展してきている．さらに，このようなサービスを携帯電話を使って受けたいとする要求がますます高まることは容易に想像できる．この要求に応えるには，携帯電話の更なるブロードバンド化が必須である．本稿では，TD－CDMAセルラーシステムをベースとしてマルチホップ通信と干渉量に応じた動的スロット割当法を組み合わせたシステムを提案した．コンピュータシミュレーションにより，セル内で50端末が通倍を行う際に，約30％のスループット改善が得られることを示した．このように提案する動的スロット割当法を利用することにより，TD－CDMAセルラーシステムとマルチホップ通信の組み合わせはより優れたものとなる．そして，この組み合わせにより移動通信の更なる発展が期待できる．