異種無線アクセスシステムにおける無線アクセス選択制御方式の検討

摘要

現在の無線ネットワークでは、3GPPにて規格化されたLTEが広域携帯電話システムとして使用される一方で、家庭内や商業施設、公共交通機関などでは無線LAN（WLAN）が主に使用されている。近年のトラヒック急増などに対応するため、無線ネットワークにおいて様々な対応策が検討されているが、LTEとWLANなど、複数の無線アクセス方式（Radio Access Technology：RAT）を状況に応じて組み合わせて使用することも有力な方法であると考えられる。本報告では、複数のRATを上位レイヤに対して隠蔽すると同時にQoSやQoEの観点から最適なRAT を選択する無線ネットワーク仮想化システムを提案するとともに、RAT選択アルゴリズムのNS-3を用いた計算機シミュレーションによる検証結果を示す。