ビデオカメラを用いた非定常運動する物体に働く空気力測定法

摘要

物体に作用する空気力やモーメントを知ることは大変重要である．これまで物体に作用する空気力やモーメントの測定には，主に力天秤やロードセル，圧力センサーが用いられてきた．しかしながら，力天秤やセンサーとその支柱の存在が流れ場を変えたり，また物体の運動を拘束したりすることによって結果に重大な影響を与えることも多い．一方，ビデオカメラの撮影画像を利用した計測法は非接触であるため，測定対象となる物体や流れ場にほとんど影響を与えることがない．さらに，撮影時間の異なる複数の画像から2次元情報の時間的変化，例えば，時々刻々と変化する物体の動きを討測し，その速度や加速度といった変化率を求めることが可能である．