大形2サイクル舶用エンジンの排ガス規制対応技術

摘要

自動車や陸上プラントにおいて排ガス規制が適用されて久しいが，船舶においても国連の国際海事機関(International Maritime Organization: IMO)で制定された船舶からの大気汚染防止条約（MARPOL73/78付属書VI）が2005年5月19日に発効し，本格的に環境規制がスタートした。 この規制値は5年毎に見直され，段階的に強化することが決定されている。 また，規制の内容も，排ガスに関しては現在のところNO{sub}xとSO{sub}xのみであるが，今後は粒子状物質(Particulate matters: PM)や温室効果ガス(Green House Gas: GHG)等についても規制される方向で検討されている。 これらの規制に対し，種々の対策技術が開発されており，本稿ではそれらにつき，規制の動向とともに，筆者が携わっている大型2サイクル舶用機関（以降，大型舶用機関）について述べる。