ビル·工場向けEMSツールの開発

摘要

ビルや工場等のエネルギー設備の運転管理は、長年培った管理者の経験で行われているものが多く、自動化が施されていたとしても、冷温水の行き帰り温度などのローカル情報をもとづいて運転管理を行うものが多い。 これらの方式では、急激な負荷変動に追従できない、数台を低効率で運転する、一次エネルギーコストを考慮していないので、確実に省コスト化が把握されていないなどの問題がある。 このような問題を解決すべく、需要予測に基づき設備の最適運転計画を立案することにより1次エネルギーコストミニマムを図るエネルギーマネジメントシステム(EMS: Energy Management System)が注目されている。 本稿では、EMSの機能を説明すると共に、EMS導入の客先メリットを即座に診断するEMS診断支援ツール、および客先設備のカスタマイズを容易に行えるEMS設計支援ツールの開発について説明する。