雨水浄化·除菌システム

摘要

近年、ヒートアイランド対策として、散水による冷却効果（打ち水効果）を利用したシステムが、新たな用途として期待されている。しかし、日本は国土面積が狭く人口が多いため、人口1人当たりの水資源量は世界平均の1/2以下であり、特に関東地域では水資源が極めて乏しい状況にある。これらの現状により、水洗用水、環境用水、散水用水の用途に再生水や雨水が利用されるようになってきており、水の適切な利用と安全性の重要性が高まってきている。また、平成20年度省エネ法の改正法案成立に伴い、コンビニエンスストアー等のフランチャイズチェーン店も省エネ対象事業者となる。このため、現在、コンビニエンスストアー各社は省エネ推進に資金の集中化を図っている。我々時、これらの状況を鑑み、小型店舗を市場ターゲットの一つとして考え、コンビニエンスストアーを雨水利用調査対象とし、雨水利用散水システムのフィールド評価を行った。具体的には、写真1に示すような1階建てストアーの屋根集水を対象とし、全国数箇所での雨水浄化利用のフィールド試験を行い、屋根集水中の病原微生物による衛生学的安全性の調査と雨水利用の際のオゾン浄化条件の適正化を行った。更に、空調室外機を散水冷却対象とした場合の省エネ性の調査を行った。