大型クラゲによる漁業被害と防止対策の現状

摘要

2002年と2003年の夏季から冬季にかけて、日本海沿岸域と千葉県以北の太平洋沿岸域に傘径1.5 m、体重150kgに達する大型クラゲ（エチゼンクラゲNemqpilema Nomurai）が大量に出現した。 近年、この大型クラゲが大量に出現する頻度が高くなり、漁業に与える影響は深刻である。 大型クラゲにより漁業被害を受けた地域では、漁業関係者らにより被害を軽減するための様々な対策が考案された。 そこで、聞き取り調査等により漁業者らから集めた情報を基に、大型クラゲによる漁業被害状況と被害を軽減するために漁業者らが考案·実施した被害防止対策について整理した。