差鴨居構法のほぞ差し込栓止め接合部の強度特性に関する研究

摘要

1995年に発生した兵庫県南部地震をはじめとし，鳥取県西部地震，宮城県北部地震，十勝沖地震そして新潟県中越地震とマグニチュード7．0クラスの大地震が頻繁に発生している。特に兵庫県南部地震と新潟県中越地震では木質構造物は甚大な被害を受けた。これらの背景から，木質構造に対する更なる構造安全性向上のためにさまざまな実験が行われ，理論的な考察がなされている。しかし，これらの多くは現代的な木質構造を対象としたものが多い。伝統的木質構造の構造安定性にかかわる研究は散見されるものの，実験データの蓄積や解析方法の検討が十分になされているとは言い難い。