寸法効果と時間依存性を考慮した岩盤斜面の安定性評価と三峡ダム湖周辺への応用

摘要

寸法効果りと時間依存性は，ほとんどの材料で見受けられることであり，岩石/岩盤でももちろん見受けられる。 両者とも古くから多くの研究がなされてきているが，重要であるにもかかわらず現象論的にも理論的にも不明な点が多い複雑な現象といえる。 本研究では三峡ダム湖周辺における地すべりへの応用を主たる目標として，寸法効果と時間依存性の両者を勘案した検討をおこなう。 斜面の安定性にかかわる寸法効果について知られているところは少なく，また室内試験から推定することは困難と考えたので，過去に生じた地すべりを調査し解析することにより，寸法効果を推し量ることにした。得られた結果を既往の研究結果と比較·検討したが，新たな試みの一つとして，最近になってようやく確立したといえる掘削機械の掘削体積比エネルギー（speci FIC energy）からもとめた寸法効果とも比較してみたこ．