接着·リベット複合接合を用いたマグネシウム合金とアルミニウム合金の接合強度

摘要

マグネシウム合金は実用金属材料で最も比重が小さく（約1.74），放熱性，電磁遮蔽性および振動吸収性などを有する金属材料である。これらの諸特性を生かし，電子機器の筐体や輸送機器などの工業製品の軽量化に用いられている。更なる軽量化や新製品への適用などを考慮した場合，マグネシウム合金は異種軽金属との併用を考える必要があるが，マグネシウムは接触腐食を起こし易い。接着法を用いることで接着剤の介在によって接触腐食の軽減が期待できる。マグネシウム合金の接着下地には六価クロムによるクロメート処理がJIS法で推奨されているがRoHS，ELVおよびWEEE指令などで六価クロムの使用が制限されており，著者らは接着強度に及ぼすマグネシウム合金の六価クロムフリー化成処理の影響について報告してきたり。また，接着強度の改善に接着剤とリベットによる複合接合などが報告されているが，マグネシウム合金に関する報告例はまだ少数である）．