産業技術史資料情報の社会的な知としての共有化について「技術の系統化調査·農薬」を中心にして

摘要

技術史を調査し，内容を社会的な知として共有化し，人々の理解を図っていくことは，単に技術史の学術研究や当該分野の技術開発，あるいは産業活動の発展に資するだけでなく，現代を生きる人々の立ち位置とこれからの可能性を明らかにすることにつながる．ここでは，国立科学博物館産業技術史資料情報センターの取り組みから，農薬に関する技術の系統化調査を中心に報告を行う．