『科学する詩人ゲーテ』

摘要

「ゲーテ」と聞けば，詩人，小説家，文学者と言うのが一般的なイメージではないだろうか．しかし，科学史においてゲーテはかなり有名である．本著の読後には，ゲーテは実は自然科学にも造詣が深く，広く自然科学の情報を蒐集·分析し，それらの結果を自らの文学にも生かしていたのだと理解できる．その意味で，新しいゲーテ像を活写した好著といえる．また，本署は第32回サントリー学芸賞（2010年度）を授賞しており，高い評価を受けている．