オイルサンドの開発手法とその評価

摘要

以前は非在来型資源として分類されていたオイルサンドに含まれるビチューメンは，近年SAGD（Steam Assisted Gravity Drainage）法の技術的な目覚ましいブレークスルーに加え，その圧倒的な埋蔵量から現在は“在来型資源”と言っても過言ではない資源として注目されている。ビチエーメンとはAPI10°以下の水よりも重い原油で，常温及び貯留層内の初期状態では固体のごとく流動性の低い高粘性の原油である。フィールドにもよるが，初期状態では自噴による貯留層からの生産は不可能なケースがほとんどである。その開発手法は大別すると2種類に分類され，主に浅部のオイルサンドを対象として重機により直接オイルサンドを採掘する露天掘り採掘法と，露天揺りが適用可能な深度以深のオイルサンドを対象とした，坑井によりビチューメンを生産する油層内回収法がある。