愛知万博における新エネルギー実証：単結晶シリコン型両面受光太陽電池による30kW発電設備

摘要

「新エネルギー等地域集中実証研究プロジェクト」は，独立行政法人新エネルギー·産業技術総合開発機構（NEDO技術開発機構）の委託を受けて「新エネルギー等地域集中実証研究」のひとつとして，自然変動電源である太陽光発電に燃料電池発電，電力貯蓄システムを組み合わせて制御·運用する小規模の電力網（マイクログリッド）を構築し，電力供給システムとしての経済性や電力供給信頼度を向上させ，需要先のニーズにあわせた効果的な供給を行っている．本実証研究の太陽光発電のひとつとして，近年実用化された太陽光発電の新技術である両面受光型太陽光発電システム30kWの特性·適合性検討等を実証している．また，太陽光発電は，外観が一般に認知されていて誰でもすぐに分かり，且つ非常に広い専有面積を有していることから，世界的に注目される博覧会会場において，視覚的に大きなデモンストレーション効果が期待できる．両面受光型太陽光発電システムは，本実証研究の内容·効果のアピールの一環として，本博覧会を象徴する施設である空中回廊（グローバルループ）と一体化した手すり及びコモン5内の新エネルギーシステム施設の境界フェンスとして設置している．従来の導入事例と差別化された，特徴的でデモンストレーション効果の高い太陽光発電であり，新エネルギーの普及促進に資するものである．