製造設備の高齢化に対応するメンテナンス·ストラテジー

摘要

といってもぴんとこない向きがあるかも知れないが，それは業種によってかなり数値が違うからだろう。図3は，1980年から2003 年にかけての設備の実質平均年齢，すなわち平均年齢の平均耐用年数に対する比の変化を，それぞれの業種の輸出依存度と比較したもので，輸出依存度の高い輸送機械や電気機械産業では高々50％程度であるのに対し，輸出依存度の低い石炭·石油産業ではすでに平均年齢が耐用年数を超えているのだ。まん中あたりの“製造業”というのは，全製造業の平均である。人間でも歳をとればあちこち不具合が出てくるのと同様，高齢化した製造設備においても，不具合は確実に増えるわけだ。