潤滑管理/軸受·回転機械管理：転がう軸受の異常診断技術の動向

摘要

現在の厳しい競争に勝ち抜くため、多くの企業は必死に経費削減を進めている。 中でも保全費削減の圧力は強く、以前よりも少人数で保全を行わざるを得ない状況になっている。 そのため、必要な箇所すべてに目が届かず、機械の故障につながってしまった事例も発生している。 このような限られた資金や人員の中では、いかに効率良い診断を行うかが重要となる。 転がり軸受の異常診断は、簡易診断と精密診断を組み合わせて行うことが多い。 簡易診断で大まかな判定を行い、異常と判定されたものについて精密診断を行う。 この場合、作業の多くは簡易診断であり、簡易診断を効率良く行うことが全体の経費削減につながる。 本稿では、簡易診断の効率向上をテーマにした、新しい転がり軸受の異常診断技術について述べる。