アクセラの衝突安全性能

摘要

アクセラは，車の基本性能である衝突安全性能をより高いレベルで達成することを目標とした。そこで，各国の法規制より衝突速度の高い独自の厳しい衝突安全基準を設け，高剛性で強固なキャビンと，衝突時の衝撃エネルギを従来以上に効率的に吸収して車体全体に分散する，MAGMAを基本骨格に大幅に進化させた新型プラットフォームを実現した。 前面衝突では大断面フロントサイドフレームのストレート配置や衝撃三叉分散構造，側面衝突ではセンタービラ、-やサイドシル，フロアメンバの大断面化などによるトリプルH構造強化とサイドインパクトバーの最適配置を採用した。そして後面衝突ではリヤサイドメンバのエネルギ吸収特性を高め，国内基準より厳しい80km/hオフセット後面衝突にも対応できる構造とした。 また，安全装備には，水平移動式の衝撃吸収ステアリングシステムをはじめ，カーテン＆サイドエアバッグなどの乗員拘束装置や，歩行者脚部保護対応バンパなどを採用し，衝突安全性能を充実させた。 本稿では，これら衝突安全性能のうち，衝突安全ボデーの開発概要について述べる。 ＊MAGMA：マツダの全方位衝撃吸収構造ボデー