液体容器搬送システムにおける振動予測手法を用いた傾動をともなう制振搬送制御

摘要

液面振動を制振しながら高速に容器を搬送するために，一般化予測制御手法を用いて，あらかじめ決められた搬送入力で発生する液面振動を予測し，液面振動の大きさを最小とするような制振搬送入力を導出する．また同時に，容器の加速·減速時に傾く液面の変位に基づいて容器を傾動させることで，液面振動を完全に制振しながら搬送することを考える．本研究では，将来，容器壁面の摩擦や粘性などのモデル化誤差を考慮したセンサフィードバック制御システムを構築するためにモデル予測制御を用いているが，本稿では，提案しているモデルの有用性を確認するために，ノミナルモデルから予測される液面変動を制振する予測制御システムを構築する．生成された制擬制御入力は，液体搬送装置により搬送実験を行ない，制振効果について確認する．