元気のある板金加工企業の要件：第4回 得意分野を持ち寄る協業が盛ん。明確な目的意識を持ち、戦略的な取り組みを展開

摘要

日本経済はいまだ先行き不透明な状況にあるが、その中にあって中小製造業もまた厳しい局面に立たされている。 しかしながら、厳しい状況の中で経営革新に前向きに取り組む企業が一歩先んじて上昇気流に乗りつつあるという事実があることもまた見逃してはならない。 業績回復の鍵はやはり経営者の意欲次第。生き残りをかけた必死の経営革新こそが道を開くことになる。 その経営革新の方向性として最近、注目されるのが企業同士の連携。 それぞれが得意分野を持ち寄って受注拡大を狙う協業化が盛んになってきている。 インターネットの普及により、手を組みやすい環境が整備されてきたのが大きい。なかにはITを積極的に活用して経営情報を開示し合い、より発展的な受け皿づくりを目指すケースも出てきている。 だが、協業の明確な目的や互いの共通認識がズレていたままでは実を結ぶはずがない。 戦略的な取り組みが成否を分けることになる。 そこで今回は元気のある企業の要件として協業化を取り上げ、成功へのヒントについて中小企業診断士の中村和夫氏にポイント解説していただくとともに、先進的な事例を紹介していくこととする。