熱延冷却帯内の注水環境下における鋼板温度測定手段を用いた巻取温度制御

摘要

著者らは，冷却帯内の注水環境下にある鋼板温度を直接測定する新しい温度測定手段（以下，ファウンテン·パイロメーター）を用いて，その測温情報に基づいて巻取温度をフィードフォワード制御（以下，FF制御）する方法の開発に取り組んだ．冷却途中の鋼板温度を直接測定し，鋼板温度計算モデルに取り込むことで，予測モデルの巻取温度予測誤差の影響を小さくできる．また，開発したFF制御は鋼板先端部から適用することができ，鋼板先端部における，温度目標値からの偏差の低減にも非常に有効である．本稿では，今回開発したファウンテン·パイロメーターを用いた巻取温度制御，および，鹿島製鉄所熱延ミルにおける実機適用結果について報告する．