元気のある板金加工企業の要件－第2回 成長力の源泉は人材。教育への取り組み姿勢が雌雄を決す

摘要

総務省の調査によると、国内の中小製造業は99年時点で約60万社。 3年で10％近く減少した勘定だという。 しかし厳しい環境の中で競争力を高め、強じんな経営体力を身につけてきた元気な企業も少なくない。 実際、商工総合研究所では生き残り組のうちの約1割は着実に成長軌道にあると指摘する。 それを読み解く大きなキーワードの一つが社員教育。 やはり成長力の源泉はヒトなのだ。 個人の技量が大きくモノをいう中小製造業においてはなおさらのこと。 一朝一夕に人材は育たないだけに、結局は粘り強い企業の取り組み姿勢がそのまま競争力の差になって現れるといえそうである。 そこで今回は元気のある企業の要件として、人材教育にフォーカスし、中小企業診断士の中村和夫氏にそのポイントを解説していただくとともに、事例を織り交ぜながら考察していくこととする。