物理探査学会の将来を考える--創立60周年記念行事を経て

摘要

第二次大戦直後の1948年（昭和23年），物理探鑛技術協会として発足した物理探査学会は，創立50周年を経て，昨年，創立60周年を迎え，一連の記念行事を執り行った。この10年間は，開かれた時代のグローバルな活動と発展に向け，国際シンポジウムの拡充や国際学会との連携による国際出版などを進め，また，社会に貢献する活動を強化するため，社団法人化，学会運営のWEB化，講習会の充実，などを行ってきた。創立60周年の節目に当たり，今回の記念行事は，この10年間の活動の総括であると同時に，今後の学会発展に向けての知的投資であると位置付け，シンポジウム主体の議論によって今後の物理探査の可能性を多面的に追求したものである。記念行事の実施にあたっては，会員のみならず関係者のご支援，ご協力をいただくとともに，実行委員会及び事務局，各種委員会の方々には一方ならぬご尽力をいただいた。国内外の関連学協会の代表をお迎えし，記念行事が志なくとり行われたのもこうした皆様方のご支援とご努力のお陰でありここに心より御礼を申し上げ次第である。